遺言書が、被相続人の死後、数通見つかった場合でも、基本的には各々の遺言書は有効です。

遺言書は一通で全ての財産について書く必要はなく、不動産なら不動産の扱いについてのみ書いた遺言書も有効です。

しかし場合によっては、前後の遺言書の内容に矛盾がある場合があります。
同じ内容の財産であるのに、処分方法が異なる場合や、分割割合が違う場合です。
そのケースでは、遺言者の気が変わって、新しく遺言書を書いたが、古い遺言書を破棄するのを失念していたという可能性もあります。
遺言者の真意(最終意思)はどちらなのか明らかですので、上記ケースでは
新しい日付の遺言書のほうが有効として扱われます法定撤回といいます)。
内容が抵触しない部分については古い遺言書も部分的に有効です。

前の遺言と後の遺言について方式が同一である必要はありませんので、
例えば、自筆証書遺言と公正証書遺言が見つかった場合でも、日付が新しい方が有効です。

その点からも、日付というものは遺言書において重要な要素なのです。
日付は、遺言能力の有無、遺言の前後を確定するのに必要であることから、作成年月日がなかったり、明確でなければそもそも遺言自体が無効なのです。

以下有名な判例です
☆ 年月だけで日の記載がなかったり、明確でなければ無効である
☆ 年月の後に「吉日」とだけ記載されている場合は無効である
☆「満70歳の誕生日」は有効である

とありますが、日付は後々トラブルにならないように、明確に記載する必要があるでしょう